経営者の方々は、会計処理の際に「どこまで経費になるのだろう…」と迷うことも多いと思います。 特に、交際費・福利厚生費などは原価や販促費などに比べて曖昧な部分が多いのが現実。 交際費・福利厚生費の考え方 まず、交際費・福利厚生費の定義と注意点は以下の通りになります。 注意したいのが福利厚生費です。 「従業員のためなら何に使ってもOK」と誤解している人が多いですが、実際は「どの従業員も平等に受取ることができ」「従業員全員がそれを認知している」状態が必要です。そのためには福利厚生規定などを用意しておくのがよいでしょう。 経費として認められるには「経営上必要であるというストーリー」が必要です。 その事例として、居酒屋の経営者が超高級車を購入した費用が交際費として認められたケースがあります。 そのお店は低い客単価ながら高利益を実現しており、経営者はその戦略や今後の事業展開のヒントを得るためにハイレベルな経営者仲間との付き合いによく参加していました。その際に自分だけが一般クラスの車で参加するのでは付き合い上の立ち位置に影響しかねない旨を税務調査で説明した結果、交際費として認められたのです。 この場合、本当にその用途で車を使用していたことをメーター記録などで証明したことも大きかったようです。 高級車だけでなく、趣味と見なされかねないゴルフやサウナなども、取引先との付き合い上どうしても必要だということが証明できれば認められる場合があります。そのためには日頃からきちんと記録を残しておくようにしましょう。 社員旅行は「社会通念上妥当」な範囲で
福利厚生費は基本的には従業員のための費用ですが、「社会通念上妥当な範囲」を超える場合は認められないことがあります。例えば社員旅行の場合、国税庁では「社員の半数以上が参加し、4泊5日以内で、1人あたり10万円まで」という基準を定めています。 しかし、その基準内だからと言って、東京の中小企業の社員旅行で1人1泊8万円もする箱根の高級旅館に泊まるというのは非常に微妙なケースです。 というのは、基準以前に「社会通念上妥当かどうか」というのが判断基準として優先されるからです。 ただし、宿泊業や飲食・美容等のサービス業の社員旅行で、社員の慰労のほかに「高級旅館でのおもてなしを体験して今後の業務に活かす」などの目的があれば、規定の範囲内ということで認められる可能性もあるそうです。 ちなみに社員旅行に家族を同伴する場合、家族分の旅費は福利厚生費として認められないので注意が必要です。
0 コメント
今やスマートフォン(スマホ)は持っていて当たり前の時代になりました。
そのため、2000年以前のスマホ創成期から比べると、マーケティングの観点からも、スマホ向けの広告は無視することのできないものとなってきています。 そこで今回は、アフィリエイトやモバイルアンカーなど、さまざまな種類があるスマホ広告について、ご紹介します。 ネット広告はパソコンからスマホ仕様へ 2007年にiPhoneが登場してから十数年、スマホは巨大産業に成長しました。 特に若い世代にとって、スマホは常に手元にある状態です。 総務省の『平成30年版 情報通信白書』によれば、 スマホでのインターネットの使用時間が最も長いのは10代で、 2013年は平日の平均使用時間が81.7分だったのに対し、2017年には114.9分になりました。 また、次いで20代の平日の使用時間も2013年は平均91.3分だったのに対し、 2017年は114.7分と長くなっています。 このように10代~20代は、日常的にスマホでインターネットを利用しており、 それに伴い、ネット広告もパソコンからスマホに移行しつつあります。 デジタルマーケティング事業を展開する株式会社D2Cが行った 『インターネット広告市場規模調査』によると、 2014年までは、スマホ向けよりもパソコン向けの広告が多かったのですが、2015年にはこれが逆転。 全体のネット広告費9,194億円のうち、パソコンの広告費が4,215億円だったのに対し、 スマホの広告費は4,979億円と、初めてスマホの広告費がパソコンの広告費を超えました。 これまでパソコンが主体だったアフィリエイトなどのネット広告も、スマホ向けに進化しています。 アフィリエイトの仕組みと始め方は? アフィリエイトとは、個人や法人のホームページやブログに、企業の広告を掲載するネットマーケティング手法のこと。 そのホームページを見た消費者が広告をクリックした数や商品を購入した数などに応じた報酬が発生するため、『成功報酬型広告』と呼ばれます。 アフィリエイトは、アフィリエイトサービス・プロバイダー(ASP)と呼ばれる広告を配信するサービス・プロバイダーに広告の出稿を依頼するところからスタートします。 ASPは、企業が出稿した広告の情報をサイト上に掲載します。 その情報をもとに、Webサイトの運営者がどの広告を掲載するかを選びます。 その後、初めてその広告は消費者の目に触れることになります。 そして、企業側がASPに出稿費を支払い、ASPからWebサイトの運営者に広告料(報酬)が支払われる仕組みになっています。 アフィリエイトは長らくネット広告の主流であり、ASPは基本的にはパソコン用サイトの広告を前提としていました。 そのため、画面の小さいスマホでWebサイトを見たとき、広告の画像が画面に収まらずはみ出してしまったり、表示されなかったりといった事態が度々起きていました。 この対策として、スマホサイト用のアフィリエイトに特化したASPも出てきています。 たとえば、多くのスマホ用広告を取り扱っているZucks(ザックス)や、成功報酬の単価が高くWebサイトの運営者に好まれているSmart-C(スマートシー)などは、Webサイトのレイアウトやデザインをスマホ用に最適化することができます。 もちろん、これまでパソコンを主戦場にしてきたASPも、スマホサイト用に対応しています。 A8.net(エーハチネット)など、大手のASPも相変わらず多くの支持を得ている状況です。 ASPには、ゲーム分野の広告が得意だったり、通販系に力を入れていたり、それぞれ特徴があるので、自社に合ったASPに依頼するようにしましょう。 ほかにもたくさんある! スマホ向けの広告 パソコンでは、アフィリエイト広告のほか、閲覧中のWebページ上を覆うように新しいブラウザウィンドウを開き、そこに広告を表示する手法である『ポップアップ広告』なども主流でした。 ポップアップ広告に代わるものとして、スマホではモバイルアンカー広告も増えてきています。 モバイルアンカー広告とは、記事の下などにひょっこりと出てくるタイプの広告です。 ユーザーが思わずクリックしてしまう確率が高いため、比較的収益効果が見込める広告といえるでしょう。 しかし、この広告を消すアプリが登場するなど、ユーザーには非常に嫌われている一面もあります。 スマホはパソコンと比べると画面が小さいため、より邪魔に感じてしまうようです。 企業のPR活動や販売促進にとって、逆効果になる可能性があるという点は覚えておきましょう。 他にも、検索エンジンを利用して情報を調べた際、キーワードに関連した広告が表示される リスティング広告、SNSを使ったソーシャルメディア広告など、 スマホに向いている広告はまだまだたくさんあります。 それぞれ方法も効果も異なるため、何が自社に合っているのかを考えながら、 広告展開を行ってみるのがいいと思います。 |